ツナガル・移住リエゾン/小林 裕高
(秋田県にかほ市象潟町)
まずは、このおじさんたちの無邪気なスマイルを見てほしい。
今回お話を伺った小林裕高(こばやしゆたか)さんとレポーター松本は同じ1979年生まれの42歳。誕生日も5日違いという運命に導かれたツーショットなのです。
「松本さんは『かに座』ですね。ぼくは『双子座』なんです。あと誕生石が…(以下割愛)」
とりあえず星座と誕生石で盛り上がる。女子か!
小林さんのお顔を見て「この人見たことある!」と思った人も多いかもしれない。
秋田県井川町出身。地域づくり・地域おこし活動やパフォーマーとして、マルチに活躍する小林さんは、現在はにかほ市の地域おこし協力隊員としてにかほ市在住。
その前は3年間、仙北市で地域おこし協力隊として活動している。
30代半ばまでは、暮らしと仕事の主戦場は秋田市だった。
とにかく人を楽しませるのが大好きな小林さんは、秋田駅前のアパレル店に勤務する傍ら、「人を楽しませる。そして自分も楽しい」活動を始める。
そしてその活動が徐々に広がり、仕事の形も変化ししていく。
37歳、一つの大きな決断。勤務する店を退職し、長く住み慣れた秋田市から、「地域おこし協力隊」として仙北市に移住する。
仙北市では、障害のある人が安心して旅を楽しめる「ユニバーサルツーリズム」の推進に携わり、様々な施設に具体的な提言を行った。
また、田沢湖駅前にボードゲームカフェを開き、観光客と地元の人が気軽に交流できるスペースを作った。
現在でも「出張ボードゲームサロン」と称して、100種を越えるボードゲームコレクションを携え、人々が集い憩う空間づくりを続けている。
そこでの3年の任期を終え、次の仕事、そして次の居住地として選んだのがにかほ市での地域おこし協力隊だった。
にかほ市では「移住・定住リエゾン」として、ちょうど1年半を過ごしたところ。
にかほ市の魅力や暮らしやすさを外向けにPRして、移住・定住を促進することが、現在の主な仕事ということになる。
「同じ秋田でも地域によって人も風土も異なる。にかほ市は海に山に、自然の魅力はもちろん、気候も温暖で暮らしやすい地域。新しいものを受け入れる土壌もある」
彼がにかほに暮らし始めた昨年の春から、人々の暮らしは大きく変わってしまっている。
本来であれば酒を酌み交わし、本音で語り合い、時にはぶつかり合い、解りあっていくのが秋田人。
新しい土地に来て以来、それが全くできていない。
彼の肩書の一つ、「バーベキューインストラクター」もなかなか活かす機会に恵まれない。
こんなにアウトドアフィールドに恵まれたエリア。可能性の宝庫なのに。
難しい時代…
それは彼のたくさんある肩書の一つ、「パフォーマー」にも大きな影響を与えた。
2年前は週末ごとに県内各地のイベントに呼ばれた。お祭りのポスターには「キャミソウルブラザーズ」の文字。
SNSにもその画像が溢れた。
「人を楽しませたい。そして自分も楽しみたい」
彼の行動指針は極めて明確。
そして、「秋田が大好き」
「こんな事やったら喜んでもらえるかも」が仕事になったり、ならなかったり。
そうやって肩書はどんどん増えていく。
にかほ市での任期は残り1年半。その後のことはまったく未定とのこと。
新しい土地での暮らしは苦労も多いと思うが、それを楽しみ、次は何をやろうかとワクワクしているようだ。
「仕事にしても、遊びにしても、自分が経験して得た楽しみ方や、ものの見方を、即時性を持ってその地域や関わった人々に還元していきたい。いろんな街に住んでみたいと思うけど、最終的には生まれ育った井川町にもそれを還元できればいいですね」
そこで「暮らす」を楽しむとは、仕事も遊びも楽しめてこそ。
全力で生きることを楽しむおじさん(失礼)が、「秋田が大好き」の伝道師として人々を笑顔にし、これからも秋田県内各地をキャラバンしていくに違いない。
ツナガル公式HP https://akita-atika.com/tsunagaru
キャミソウルブラザーズ https://akita-atika.com/camisoulbrothers
ユニバーサルコバヤシのブログ。 http://kobayashi-travel.com/
小林裕高さんの多岐にわたる活動はFacebookとInstagramで発信中!